モノの価値は語る言葉で深化する

初めまして。アソシエイトの濱川です。

私は学生時代に、フランスの紅茶専門店「MARIAGE FRÈRES」において紅茶のソムリエとして勤務していました。

紅茶専門店は、現在ではいくつかのお店がチェーン展開されており、中でもLUPICIA(ルピシア)は街でもよく見かけるようになりました。

マリアージュフレールでは、常時500種類ものお茶(紅茶・緑茶・烏龍茶含む)を扱っています。初めてこの店を訪れる方には、その種類の多さに驚かれると共に、「こんなに多くてもわからないよ。」と思われる方が多いと思います。
そのため、マリアージュフレールでは、接客にあたるのが単なるギャルソンではなく、「ソムリエ」としてお客様の注文されるお菓子・お茶の好みをお伺いするのはもちろん、今のご気分や本日の外出目的、服装、普段お聴きになる音楽に至るまでお伺いして、お客様にぴったりと思われるお茶を数種類サジェストさせて頂いておりました。

その頃を思い出して今思うのは、お茶という一つのモノの価値を深化させているのは、様々な角度からの定義づけがなされているということです。
簡単に言えば、蘊蓄が多いということですね。

オレンジペコ、アールグレイ、ダージリン…これらの言葉は皆さんもよく耳にするかと思います。これを聞くと、「ああ、紅茶の種類ね。」と思われるかと思います。

これは、実は半分正解で、半分ハズレです。

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上の写真を見て下さい。これはお茶の葉の部位を表す名称です。
そう、オレンジペコは先端から二番目の葉を表す言葉なんですね。
オレンジペコは別にオレンジの香りがする紅茶、なのではなく、2番目の柔らかく若い葉を使った上質なお茶ですよ、ということなんですね。
だから、(通常表現するかは別として)静岡茶のオレンジペコもある訳なんです。

では、アールグレイは?
これは、紅茶に香りをつけたフレーバードティーの一種で、柑橘系の果物・ベルガモットの香りをつけたお茶のことを指します。アールグレイ伯爵が好んだことに由来しています。
だから、静岡茶のアールグレイもあります。

ダージリンは、インドの北部、標高の高い地域であるダージリンで採れた紅茶をいいます。つまり産地からの分類名ですね。
ダージリンは他の紅茶と比べて極めて水色が薄く、緑茶に近い味わいで、マスカットの香りがすると言われます。

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これは発酵による分類です。そう、緑茶・紅茶・烏龍茶、そしてプーアル茶までも、同じお茶の葉を発酵の度合いにより分類したに過ぎないのです。

お茶の発酵度合い、産地、使用されるお茶の部位、摘まれた時期、茶葉の形状、茶葉の等級、さらにはそこにどんな香りを付けるか。またどのように淹れるか(イギリス式、フランス式、ロシア式、日本、中国…)。
これらの分類を組み合わせれば、お茶の銘柄なんて本当に無限大です。

こうしてお茶の魅力は高まり、奥深い世界観が創造されてきました。

と、お茶の話がだいぶ長くなってしまいましたが、要するに、そのモノのことを語るための言葉、分類が多ければ多いほど、そのモノの価値は上がるのではないかということです。

こう感じるのも、私が単に蘊蓄好きなだけなのかもしれませんが。

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